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ペア碁大会に毎年参加の中丸夫妻「ペア碁の楽しさは、一緒に打てること。一緒に打つと楽しい!」

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ペア碁大会に毎年参加の中丸夫妻「ペア碁の楽しさは、一緒に打てること。一緒に打つと楽しい!」

 2017年12月3日、ホテルメトロポリタンエドモントで行われた第28回国際アマチュア・ペア碁選手権大会、2日目の「荒木杯ハンデ戦」に、ご夫婦で参戦された中丸仁六段・中丸由紀二段ペアにペア碁の魅力について伺った。

 「ペア碁の楽しさは、一緒に打てること。一緒に打つと楽しい!」そう笑いながら、ご主人の仁さんは話してくれた。

 仁さんは視覚障害をお持ちのため、視覚障害者用の19路盤を使って囲碁を打つ。視覚障害者用の19路盤は通常の盤面と違い、盤面の線が立体に浮き上がっていて、碁石の裏側に入った切れ目で碁石を固定する。碁石の黒白の判別は黒い碁石に着いた突起が目印となる。この視覚障害者用19路盤の前に仁さんは奥様である由紀さんと並んでペア碁を打つ。試合の時、頻繁に由紀さんが仁さんの手を取って相手の着手を教えるサポートをする。持ち時間が限られた対局ということもあり、また展開も早いため、碁盤の把握が困難だという。奥様のサポートが仁さんの次の手を支えている。2人で打てるペア碁ならではの魅力を感じる場面だった。

 仁さんは、囲碁はお父様から教わったり、地元熊本にある碁会所に通ったりしていたそうだ。ペア碁を知ったのは29年前の12歳の時。「週刊碁」を見たのがキッカケとのこと。

 10年前に仕事で上京された後、大阪で開催された大会で、奥様と運命的な出会いを果たす。たちまち意気投合したお二人はまもなく結婚。それからは毎年二人でペア碁に参加されているという。

 由紀さんは現在二段の腕前。ご夫婦でペア碁に参加することの魅力について伺うと、「ご主人の強さを間近で感じることができ、尊敬できること」と言って幸せそうに笑った。お二人の仲の良さが、会話の端々から伝わってくる。

 ちなみにお二人はペア碁の練習はせず「ただ実践あるのみ」だそうだ。そんなペア碁の魅力をお二人に尋ねると、「(対局する)4人それぞれが別のことを考えているので、相手の考えていることを想像するのが難しい。しかしその分、内容が濃く勉強になるところ」と教えてくれた。中丸さん夫婦にとってペア碁はコミュニケーションのひとつなのかもしれない。ただ、対局中はずっと頭を使うため、相当疲れるそうだ。「碁盤に手で触れているのはただの確認で、基本は頭の中で碁盤を思い浮かべて打っている。だから、碁石が混んでくると頭がボーっとして、疲れて碁が打てなくなる」と胸の内を明かした。

 お二人は今、指導碁や友人主催の碁会へも積極的に参加をして囲碁を楽しんでいるという。「今後もペア碁に参加したい。ただ、19路盤は広すぎるので、盤面全体をすぐに把握することのできる9路盤があれば視覚障害のひとも、もっと参加しやすくなると思う」。

 視覚障害を持つ人にも参加しやすいペア碁の将来についても話してくれた。

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